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​作家ステートメント：

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永遠というのは完全に捉えることができないものです。

自分が産まれる前からあり、死んだ後 もあり続ける。

しかし単に長い時間というだけでなく、ある一瞬漂う何かの匂いみたいな感じ方 をするときもある。　「時間」というものの外側にあり、文字通り計り知れない。　　空間的な見方に おいても、今自分がいる「ここ」から何らかの道筋をたどって到達できるものではなく「ここ」 「あそこ」などの座標が融解した状態であり、どこかを指して呼べるものではない。

これを捉え たり、言い表そうとしたり、手に入れようとしたりすることは、むやみなアウトラインを与える ことになってしまいます。

永遠のものを、自分が手の届く範囲のものに縮小してしまうことにな り、それはもう永遠のものではありません。　　言い表せたと思った時にはその言葉が永遠を損なっ てしまっているわけです。 　　私自身や私が捉える世界とは無関係で無情な広がりがあります。

私にできることはほとんど なく、あるとしてもその光しかない広がりのような中に身を置こうとすることぐらいです。　　手に入 れられないし、言い表すことはほとんど間違いで、捉えようという努力は常に本末転倒な結果に 終わる。　　でもこれは絶望的な状況ではなく、この明るさの中に身を置きじっとしていられるのは 良いことだと思います。

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南林　いづみ 　(Minamibayashi izumi)

1996年 　長野県生まれ
2019年　秋田公立美術大学芸術学部　ビジュアルアーツ専攻　卒業