インターアート7セレクション
相馬 麻由 「うつそみ」
相馬 麻由 「うつそみ」
会期|2023年10月11日(水)~10月22日(日)
時間|水-金13:00-19:30 土日祝12:00-18:00 月火休廊
会場|Gallery TK2 東京都中央区日本橋久松町4-6 杉山ビル4F
東日本橋駅、馬喰横山駅から2~3分、馬喰町駅から6分、小伝馬町駅から8分
https://www.interart7.com/soumamayu
作家ステートメント:
人々の、名も無きつぶさな記憶が消失していくことが常であるならば、私はその流れに少しでも抗いたい。
今を生きる人々のつぶさな記憶や意志の存在を絵画で遺せるものとして制作し表現していきたい。
それらを長い年月を経て、遺していくため油彩画を用いている。
私が人間の存在の刹那さや記憶などの脆さを痛感したのが、誰にでも起こり得る身近な人の死であった。
人生において生々しい苦悩や葛藤や喜びを抱く人間が、死を迎え故人という存在になった時に、多くはまるでその人が聖人のように平な清らかな人生だけを送ったが如く他者に語られてしまうことに、取り留めのない不安を感じたのである。
一人の人間が感じている苦悩や葛藤や歓びはどこへ行ってしまうのだろうか?
そんな折、この世に居る人間の存在の儚さや頼りなさを「うつそみ」(空蝉)という言葉で喩えられるということを知った。
「うつそみ」は古典の歌の枕詞などに使われ、ある時は山へ、ある時は衣へ、そしてある時は人へと、今は居ない在ったものへのイメージを転換させる言葉である。
私は、古来より、人間存在の儚さや頼りなさに対する、取り止めなのない不安に寄り添う言葉があったことに安堵し「うつそみ」という古語の響きの美しさとイメージの広がりにそのような存在の絵画を描いていきたいと思いテーマとした。
私は人間の記憶や意志を髪や紡いだ糸として捉え、それらをモチーフに寄せ集め、衣のように編み込まれたような存在を描くことによって、誰しもが持ち得るつぶさな儚い一瞬の記憶や意志の存在の証明を表現したいと思っている。
本質的には至れないかもしれない感情の追体験を共感し、絵画を通して表現していきたいと思う。
相馬麻由 (Souma Mayu)
1989 岐阜県出身
2014 女子美術大学芸術学部美術学科 洋画専攻卒業
主な展示:
2020 アートパトロンズコミュニティーオークション AGホールディングズ
2015 個展「ito-nami」 四谷Art complex center
2014 五美術大学連合卒業・修了制作展 新国立美術館
Gallery TK2
東京都中央区日本橋久松町4-6 杉山ビル4階
都営新宿線馬喰横山駅 A3出口から2分
都営浅草線東日本橋駅 B2出口から3分
JR総武線快速馬喰町駅 1番出口から6分
メトロ日比谷線小伝馬町駅 1番出口から8分
e-Mail info@interart7.com
TEL 03-3527-2226